9月の例会時と打って変わって旧に涼しくなりました。
今回も14名の参加です。(^^)/
午前は自由討議です。
福田さんがダイソーの突っ張り棚を活用したバイスを作ってこられました。
素晴らしい出来映えで、皆興味津々で質問をしていました。
希望者には実費配布しますとのことでした。
実際に製作中の船を持ち込んでの議論もワィワィやっています。
午後の部です。
最初は神戸帆船模型の会の第40回作品展の紹介です。
米川会長以下、沢山のメンバーが見に行きました。
吉村さん、佐野さん、五十嵐さんから紹介がありました。
吉村さんからは、セールの縫製が非常に緻密にしあげられている。
それも全ての作品で同じ容易に綺麗に仕上げられている。
凄いミシンがあるのか? 技があるのか?
その他いろいろの感想で話が盛り上がりました。
次に星屋さんから2024帆船卓上カレンダーの試作品の紹介がありました。
素晴らしいできで、試作4部はあっという間に完売です。
11月の例会で正式版を希望配布します。
佐野さんからキットの紹介です。
アマティのニーナです。それにしても今のキットは懇切丁寧な組み立て説明図あり、綺麗な上質紙の図面と驚かされます。
次に尾崎さんから旗について説明がありました。
大変、綺麗なカラー刷りの資料を全員に配付して商船、戦列艦両方の説明がありました。
五十嵐さんからパワーポイントで旗について説明がありました。
国旗のロイヤルスタンダードが重要
国旗は船尾につきます。
ユニオンジャックをユニオンのジャックですので、かならずバウスプリットにつくこと。
赤、白、青の色がそれぞれの戦隊を示していることなど、当時の絵画を使って解説がありました。
ユニオンジャックの青など絵画では緑に見えたり面白い解説でした。
また、有名なネルソン提督がトラファルガー海戦でEngland expects that every man will do his duty :英国は各員がその義務を尽くすことを期待する」の信号旗の実際に掲げられた様子の紹介もありました。
この当時の信号旗は1800年にホームポパム大尉Sir Home Pophamによって考案されものが使われていました。
、1803年と1812年に変更されたシステムで、フラグは数値フラグであり、表示方法が意味を決定します。
たとえば、「イングランド」という単語は旗2-5-3を掲げて表され、
「マン」という単語は4(反転)-7-1信号で示されています
これが読める当時の船員は凄いなぁと皆で関心していました。
海戦で信号旗が使われ出したのは、戦列艦が導入された英蘭戦争の時期からです。
1672年に最初に出版されとます。その後Lord Howe (1726–99)が1777年signalbookを出版しています。
1799年にはSignal-book for the Ships of War of 1799が出版されています。
pdfがネットにもでています。
面白いのはこのトラファルガー沖海戦1805年10月では1799版ではなく1803年版が使われています。
1799と1803では同じ1~9,0が全て異なります。デザインは同じなのに、並び替えられています。何か意味があるのかと思ってしまします。
3桁コードはTelegraphic Signals or Marine Vocabualaryに詳しくリストアップされています。
このへんの話はFLAGS For ship modellers and marine artistsの65ページから72ページにわたって丁寧に解説されています。
質問が出ました。
Q:トラファルガー海戦ではZ旗「皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ」はあがらなかったのか?
A:もちろん使われいません。
確かに、日本海海戦ではネルソンにならって、「皇国ノ興廃此ノ一戦ニ在リ、各員一層奮励努力セヨ」という意味を持たせたZ旗を旗艦「三笠」のマストに掲揚しましたが、
Z旗は、1857年に英国の商務院が国際信号旗を制定し、1897各海運国に配布されたデザインです。
トラファルガー海戦当時ではYが24、Zは25で示します。この時代にZを示す旗はまだありません。
また国際信号でのZの意味は「本船は引き船を求む」です。
Q:旗は、現在の様に甲板からつり上げられる様になっていたのか?
A:国旗とロイヤルスタンダードは固定です。
17世紀以前にはつり上げる旗は見られない。
チャールズ2世の時代、17世紀中頃から信号旗が使われるようになるが、初期は、シュラウドやトップにくくりつけていたので下からつり上げるようにはなっていない。1675年頃から甲板から上に旗をあげるようになってきたと言われています。
これは英蘭戦争で戦列艦が主力となり1列になるために信号が必要となり信号旗BOOKが作成されている時期と上手く適合します。
このへんの話はFLAGS For ship modellers and marine artistsの5ページから6ページに記載されています。
このほかのお勧めの資料は、Flag at Seaがあります。
こちらはカラー刷りです。FLAGSはカラーは表紙だけ中身は全てモノクロです。
今回は、ここまでです。次回をお楽しみに(^O^)/