11月の例会の案内です。(例会は毎月第2土曜に開催しています。)
京都の烏丸三条東へ200m程入ったところです。kyotoshipmodelclub@gmail.com
令和7年11月8日(土曜日)
10:00~フリートーク
13:00~例 会
三条高倉響ビル 2階 204号
会場は響ビルの2階の
204号です。
入口のインターホンを押してください。
メールをいただければ係の者が玄関でお迎えします。kyotoshipmodelclub@gmail.com

今年は2015年に京都帆船模型倶楽部が設立されて10年になります。
10周年記念として、倶楽部のマーク入のトートバッグを作成し、会員に配られました。
紺地に白でマークを染めた綺麗なトートバッグです。
10月例会のテーマは (1)階段、ステップの作り方、(2)キット作成における船尾楼(ギャラリー)の作り方、(3)旗の作成 です。
(1)階段、ステップの作り方
・キットの部品で階段を作成する際の注意点として、
キットの板は厚く、幅が大きいのでサイズを調整した方がリアリティが出る。
また、大砲の配置により階段が設置できないケースがあるので、配置をよく検証してから作業する必要がある。
・階段を作成する際のコツとして、
片方をLスコヤで直角を出して置き、ノギスで幅を固定することでぐらつかず作業ができる。 または両面テープを使い横板を立てて固定しておいて踏板を差し込む方法で作業する。
・踏板を取り付ける際は、
踏板は少し角を削って差し込みやすいように加工しておくとよい。
踏板は1枚飛ばして付けてから間を付けると作業しやすい。
見えない後ろを瞬間接着剤で付ければて強度を出せる。
また、横板を少し長めに作っておくことで、設置する際に削って調整できる。
(2)ギャラリー
金属部品は硬くまっすぐなので、船尾のカーブに合わせて修正するのが大変だが、裏側に溝を何本も切ることで少し曲げることができる。
(3)旗の作成
輪郭を描き、0.3mmの油性ボールペンで色を付けて作成する。
トレーサーを使い、裏にも色を塗る。
紙を引くとインクが染みて移るので注意。
9月例会のテーマは船首の諸構造についての話題です。
大継さんから、昨年の作品展に出展されたソブリン・オブ・ザ・シーズ作成時の経験談を話していただき、船首についての議論を行いました。
・キットではフォクスルのドアの入り口ドアは無く、甲板より高い位置になっていた。どう降りる?
→書籍を入手し確認すると、ドアに入り口があり、甲板の高さになっている。
・バウスプリットを中央につけるとフォアマストとぶつかる。
→バウスプリットは必ずしも中央ではない。 フォアマストとぶつからないように右にずらして付ける必要がある。
・フォクスルの壁(バルクヘッド)の板の向きが縦張りになっている
→バルクヘッドは横張
・ヘッドレールの作成のコツ
→トップのヘッドレールの先端を固定する部品を付けると位置が決まる。
→レールを位置決めできるようにフィラーのような治具を作る
→レールがゆがまないよう、レールとブラケットは接着しない
→ブラケットはレールの内側外側どちらにも付くケースがある
→ヘッドティンバーは少し斜めにすると綺麗
・ヘッドの変遷
→ヘッドレールは触角が徐々に上向きになり、カーブを描くように作られた
→19世紀になりフォクスルがなくなり、船首まで舷側が伸びたことで船首の構造が変わった
8月例会のテーマは”キャットヘッド”と”アンカー”です。
キャットヘッドとは、船首から両舷に角のように突き出しているもので、アンカーを上げ下げするための滑車を吊り下げるためのクレーンのようなものです。
先端には滑車を吊り下げるための穴を開けます。実際には芯車が埋め込まれています。芯車は、竹串を使うと作成しやすいようです。 模型では穴を開け、溝を付けてそれらしく見せることもできます。
穴を開ける場合、綺麗に並んで開けるために、コンパスカッターやデバイダーなどでずれないように位置決めをします。 穴は上下から開けて中で接続するように開けると、上下の位置がずれないので綺麗に仕上げることができます。
キャットヘッドの先端に装飾がされていた船もあります。 彫刻で作成できればベストですが、手芸用の飾りなどでそれらしいものを入手し張るだけでも見栄えよくできます。
アンカーを自作する場合、真鍮材を組み合わせロウ付けして作成することもできますが、より容易な方法として、①アルミ板に切り込みを入れ、3つの足のような形にして叩いて形を整える方法 ②2mm程度のパイプを利用し、パイプにくさび型の穴を開け、そこに先端をとがらしたパイプを差し込んで形を作る方法などの紹介がありました。
アンカーの根元には”ストック”と呼ばれる横木がありますが、これは2本のストックでアンカーを挟み込むような構造をしています。 2本のストックを固定する手間に””フープ”と呼ばれるもので締め上げるようになっていますが、模型では0.2㎜程度の真鍮板を巻き付け、穴を開けて固定するか、ろう付けで固定することになります。
ストックから突き出しているアンカー部分にはアンカーロープを巻き付けるリングがありますが、このリングはむき出しではなく、ロープが巻かれています。
また、アンカーにはアンカーブイがついているので、丸棒を切り、楕円形にしてから糸を巻き付けて作成します。 アンカーブイ作成時に溝を付けておくと糸を巻き付けやすくなります。

7月例会のテーマは”ラダーの作り方”です。

ラダーの作成では、舵板側に付けるピンの付いた”ピントル”と船体側に付くピンを挿しこむパイプの付いた”ガジョン”の金具を作成します。
舵板や船体に付く部分は真鍮板を細長く切って作ります。
船体に止めるための釘をさすために真鍮板に穴を開けますが、小さな穴を開けるのはラウンドカッターを使えば綺麗に開けることができます。 ラウンドカッターはCフォースで手に入れることができます。
また、100均で手に入るマニュキュアを磨くためのドリルは軸径2.3mmのドリル刃を付けることができるので、小さな穴を開けるにはてがるな工具として利用できるそうです。
穴を開けるのは金具を接着して動かないようにしてからするのがおすすめ。
釘を入れるために、プライヤーの先端を削ってつかみやすくした工具も役に立つ。
ピントルはロウ付けして作成するのではなく、ピンを挿して作成する方が簡単。
木に当たらないように少し斜めに入れても、ピアノ線ならまっすぐになるように曲げても大丈夫。
ガジョンは真鍮板にパイプをロウ付けして作成。
ガジョンはピアノ線を通してまっすぐにして、船体の中心線と合うようにし、船体に合わせて曲げる。ガジョンだけつけて高さを決める そのままラダーにつける。
ピンは少し削って入れやすいようにしておき、ピンを入れたらラダーが外れないようにマスキングテープ等で固定しておく。
当会の初代事務局長の堀会員がテレビ朝日の「私の幸せ時間」でとりあげられました。

京都帆船模型倶楽部にテレビ取材の申し込みです。 テレビ朝日で火~金20:54、土21:54から(関西のABCテレビは月~金17:47から)放映されている”私の幸せ時間”という番組に京都在住の方という限定で帆船模型を楽しんでいる様子を取材したいと依頼がありました。 放送は7月か8月のいずれかになります。 詳しいことが分かりましたらまたHPで紹介しますので、楽しみにしてください。

6月の例会のテーマは”索止め具”についてでした。 ”ビット”、”ピンレール”、”クリート”、”ケーベル”、等々いろいろな形態の索具があります。 それぞれの使い分けや模型作成での経験談の議論がありました。 また、索留め具で使用されるビレイピンの作り方の説明では、ブロクソンのミニ・ウッドレースを活用した方法で、チャック側での固定だけでなく、反対側にフリーの穴を開けた治具を作成し固定させることで円材がぶれないようにする方法が紹介されました。 ちなみに竹串で作成するのがおすすめとのことです。

その他のテーマでは模型作成に役立つ工具の説明です。 京都帆船模型倶楽部で”福田マシン”と呼ばれているプロクソン ミニウッドレースを利用した工具の紹介です。 ビットを使い板を削り希望の厚さにしたり、鋸刃で溝を切ったりできます。 滑車やグレーティングを自作することに利用できるものです。

また、金属製のドアの滑車を利用した真鍮線の圧延機の紹介もありました。 真鍮線を平板にしていく工具で、とことん自作した方向けのアイテムです。