7月の例会の様子

7月の例会は、リアルのみで開催しました。

リアルで11名の参加が得られました(^^)

 

午前中は、個別の指導です。

本日は吉村会員がビーグル号を持参しての競技です。

船体のフィッティングが終わり、いよいよマストを立てる段階です。

トップ部分の精密な加工にみなビックリしていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


カティサーク図面をにらみながらのディスカッション

佐野会員と布垣会員です。

佐野会員が、マスト、ヤード、セールを持参しての協議です。


 

 

17世紀のオランダのフルート船を製作している伊藤会員に堀会長が指導です。

舵の蝶番、ガジョンとピントルの銀ロウ付けを実演しています。

銀ロウ付けは難しそうですが、ベテランからコツをアドバイスされると簡単に習得できます。

慣れてしまえば、半田付けより簡単ですし、接着強度は比較にならないほど強固です。

これを習得すると金属加工の幅がグッと広がります。


昼からは、講義形式でいつもどおりの開催です。

大継事務局からあいさつがありました。

次回以降はコロナの様子を見ながら、リアルで開催するかZOOMで開催するか判断してきます。リアル開催時もZOOMでも開催していきます。

 


○米川会員から艤装について講義がありました。

ポンプとウインドラスです。

 

ポンプはチェーンポンプとエルムツリーポンプの紹介がありました。

帆船時代の船は漏水がありますので、必ず排水ポンプを装備しています。

 

 


チェーンポンプはバケツリレーのようなポンプで構造は複雑ですが、排水能力が強く10m以上でも汲み上げられます。

エルムツリーポンプは手押しポンプのことで原理上揚程は10m以下です。

このポンプは漏水の排除(ビルジポンプ)以外に船外海水を取り入れて甲板に上げるという甲板清掃水の確保にも使われています。

詳しくは、帆船豆知識で後日紹介したいと思います。


次にポンプの製作例を吉村会員から説明がありました。

ビーグル号は19世紀前半に製作されたチェルキー級の10門ブリッグ艦で排水量は235t

 

 更にウインドラスについても説明がありました。

ビーグル号はフォアキャッスル(前楼)にウインドラスがあります。

コンウェイ社のアナトミーによると当初はキャプスタンを船尾付近に備えていたがコンパスを狂わすので、ウインドラスに取り替えられたようです。

アンカーロープは長さ730mのチェーンで700kg~100kgの錨(主錨、小錨)を上げます。

 

ウインドラスで、巻き上げて、隣のハッチウエイの根元のアンカーストッパーを経て、垂直に立ったアンカーパイプを通り、一番下のチェイン・ロッカーへと収まります。

メインマストのところのジーアビットにウインチがついています。

 

 

 

 

これらは全て自作されています。

 

 

 

 

 

歯車は、装飾用に売られている歯車を上手く活用されています。

ウインチはヤードを上げるためのもので、このへんはさすが19世紀の船という気がします。

 

 


 6ポンドのカロネード砲です。

旋 回台に載っている大変めずらしいものです。

 

 

 

 カロネード砲にしては大変小さな口径です。

コンウエイ社のアナトミーには6ポンド・カロネードと説明されています。

 


 砲門は14門分の枠をサティーネで製作しておられます。

 

 

 

 

サティーネは綺麗な朱色の材ですが高価な材ですが、梅田の東急ハンズでお手ごろな板材を入手されたそうです。

 

砲門は上下に開くもので、上下に開くように、断面が斜めになっています。

その部分も正確に再現されたそうです。

砲門をあけるための治具も糸のこの刃を利用して自作されています。

ドリルで複数の穴をあけてあとで成形するり、はるかに早く綺麗に砲門をあけられます。

8月も盛りだくさんな内容で開催する予定です。

(^^)