39度も猛暑の中、15名が集まりました。
(^^)/
レディーネルソンについて、堀会長がアドバイスをしています。
プロジェクターを使って、キャットヘッドなどの細かい部品についても具体的に、アドバイスしています。
甲板につける、円環フックについて、細かなアドバイスがされています。
カティサークについて、尾崎顧問が設計図面を見ながら、持ち込まれたマストの部材についてアドバイスしています。
前回に続き、尾崎顧問からの道具についての説明がありました。
ピンバイスやピンセットの選び方の説明と、意外に便利なそげ抜きを改造した滑車押さえの説明がありました。
ヤスリについては、種類がを多く実際に使う場面になって、必要な時にそろえる事がコツです。
例えば、フィラーの成形などには、CPヤスリが2千円近くしますが、その削る力はすさまじく、数ミリを削るのも簡単です。
持ち込まれた作品を用いて、トースカンの使い方などの説明がありました。
実際には高価なトースカンは必要なく代用品で上手に対応します。
また、船首、船尾の仕上げ方についても説明がありました。
滑車についても、角を落とすだけで見栄えがぐっと良くなると説明がありました。
福田会員からトースカンを使ってメッシュを描きこめば、この段階で船体の形状の点検(左右が対象になっているか)が出来ると説明がありました。
尾崎顧問からマストの直径などは、テンプレートを使うと便利だと説明がありました。
また飛行機プラモデル用の、リベットゲージが廉価で意外に便利なことの説明がありました。
伊藤会員にエピソードを語っていただきました。
パイレーツオブカリビアンのQueen Anne’s Revengeアン王女の復讐号が帆船との出会いだそうです。
この船は実在の船で、1710年進水の300tの船で、その後海賊により拿捕され、26門の武装をほどこされ、この名前になり、1718年に座礁してます。
伊藤会員は、ハーフムーンを1年足らずで製作し、現在、「オランダの捕鯨船」=フルート船に挑戦しています。(^^)/
木製とは思えない出来です。
ここで、アンカーについて少々
鉄製のシャンクに木製の2分割のストックをフープという鉄環で縛っています。英国船はストックが真っすぐで、ストック間に隙間があります。
フランス艦は右のとおりストックはチョット曲がっており、木栓が中央は4つそれ以外はプープの外側に1つです。
17~18世紀の船には、大型船で6~9つの錨を積んでいます。
メインアンカーとも呼ばれるシートアンカー(通常使わない)、バウアーアンカー(左舷をベストバウアーと左舷側をセカンドバウアーと呼ぶ。通常はこれらを使う。)とスペアーアンカーがあり、名前のとおり船首に置かれています。
スモーラー・アンカーと呼ばれるストリームアンカーとケッジ(2から4)普段は船倉に入っています。
17世紀ごろは、シートアンカーが、最も重く、次いでベスト・バウアー、セカンドバウアーと2割くらい大きさが異なっていました。図はオランダ船で、英国船と異なり、クラウンが丸いのと、ストックは木栓のみで、鉄環はありません。オランダの錨の特徴です。
18世紀になるとシートアンカーとバウアーで大きさに大した違いはありませんでした。
右は英国のアンカーですが、鉄環は4大きいもので6つといわれています。鋲のようなものは、鉄釘ではなく木の釘です。
この当時のアンカーは、今とは異なる使い方をします。
アンカーにはブイをつけています、ブイは前楼のシュラウドのところにつけられています。
アンカーを抜くときにはランチ等の小舟で引き揚げたようです。
ストリームアンカーやケッジといわれる小型のアンカーは、ランチで運んで投錨したようです。
ただ、アンカーを引き上げる時は、キャプスタンにアンカーケーブルを巻き付けるのではなく、メッセンジャーロープという環になったロープをキャプスタンに巻き付け、アンカーロープとメッセンジャーロープをニッピングという索で順次結んで、ほどいていました。
絵を引用した書籍はした次のとおりです。
SesaWatchBooksの17世紀のDutch Merchant Ship
Mark adkin著
AurumPress出版
The Trafalgar Companion
Seamanship in the Age of Sail: An Account of Shiphandling of the Sailing Man-O-War, 1600-1860
Halrand著