8月の例会の様子

8月の例会の様子です。

39度も猛暑の中、15名が集まりました。

(^^)/

午前中は、各自作品を持ち込んでの個別相談です。

レディーネルソンについて、堀会長がアドバイスをしています。

プロジェクターを使って、キャットヘッドなどの細かい部品についても具体的に、アドバイスしています。

 

甲板につける、円環フックについて、細かなアドバイスがされています。

 

 

 

みんな集まって来てワイワイやっています。

 

 

 


カティサークについて、尾崎顧問が設計図面を見ながら、持ち込まれたマストの部材についてアドバイスしています。

 

 


1階の喫茶店で食事をした後は、午後の部です。

前回に続き、尾崎顧問からの道具についての説明がありました。

ピンバイスやピンセットの選び方の説明と、意外に便利なそげ抜きを改造した滑車押さえの説明がありました。

 

 

クランプは先が合うものをよく選ぶことが重要です。

ヤスリについては、種類がを多く実際に使う場面になって、必要な時にそろえる事がコツです。

例えば、フィラーの成形などには、CPヤスリが2千円近くしますが、その削る力はすさまじく、数ミリを削るのも簡単です。

持ち込まれた作品を用いて、トースカンの使い方などの説明がありました。

 

 

実際には高価なトースカンは必要なく代用品で上手に対応します。

また、船首、船尾の仕上げ方についても説明がありました。

 

滑車についても、角を落とすだけで見栄えがぐっと良くなると説明がありました。

 

 

尾崎顧問の軽快なトークにみな聞き入っています。

 

 

 

福田会員からトースカンを使ってメッシュを描きこめば、この段階で船体の形状の点検(左右が対象になっているか)が出来ると説明がありました。

 

 

 

 

 

尾崎顧問からマストの直径などは、テンプレートを使うと便利だと説明がありました。

 

 

 

 

 

また飛行機プラモデル用の、リベットゲージが廉価で意外に便利なことの説明がありました。

最後に尾崎顧問からいつもの名言について説明がありました。

 

 


今月からの新企画で「私と帆船」として

伊藤会員にエピソードを語っていただきました。

パイレーツオブカリビアンのQueen Anne’s Revengeアン王女の復讐号が帆船との出会いだそうです。

この船は実在の船で、1710年進水の300tの船で、その後海賊により拿捕され、26門の武装をほどこされ、この名前になり、1718年に座礁してます。

伊藤会員は、ハーフムーンを1年足らずで製作し、現在、「オランダの捕鯨船」=フルート船に挑戦しています。(^^)/


吉村会員から、黒檀で製作したアンカーの紹介がありました。

木製とは思えない出来です。

 

 

 

ここで、アンカーについて少々

鉄製のシャンクに木製の2分割のストックをフープという鉄環で縛っています。英国船はストックが真っすぐで、ストック間に隙間があります。

フランス艦は右のとおりストックはチョット曲がっており、木栓が中央は4つそれ以外はプープの外側に1つです。

17~18世紀の船には、大型船で6~9つの錨を積んでいます。

メインアンカーとも呼ばれるシートアンカー(通常使わない)、バウアーアンカー(左舷をベストバウアーと左舷側をセカンドバウアーと呼ぶ。通常はこれらを使う。)とスペアーアンカーがあり、名前のとおり船首に置かれています。

スモーラー・アンカーと呼ばれるストリームアンカーとケッジ(2から4)普段は船倉に入っています。

17世紀ごろは、シートアンカーが、最も重く、次いでベスト・バウアー、セカンドバウアーと2割くらい大きさが異なっていました。図はオランダ船で、英国船と異なり、クラウンが丸いのと、ストックは木栓のみで、鉄環はありません。オランダの錨の特徴です。

18世紀になるとシートアンカーとバウアーで大きさに大した違いはありませんでした。

右は英国のアンカーですが、鉄環は4大きいもので6つといわれています。鋲のようなものは、鉄釘ではなく木の釘です。

この当時のアンカーは、今とは異なる使い方をします。

アンカーにはブイをつけています、ブイは前楼のシュラウドのところにつけられています。

 

 

 

アンカーの投錨場所はブイにより知りました。

アンカーを抜くときにはランチ等の小舟で引き揚げたようです。

ストリームアンカーやケッジといわれる小型のアンカーは、ランチで運んで投錨したようです。

なお、アンカーケーブルの長さは200mもあったようです。

ただ、アンカーを引き上げる時は、キャプスタンにアンカーケーブルを巻き付けるのではなく、メッセンジャーロープという環になったロープをキャプスタンに巻き付け、アンカーロープとメッセンジャーロープをニッピングという索で順次結んで、ほどいていました。

絵を引用した書籍はした次のとおりです。

SeventyFourGunShipsフランス、ANCREの74門艦の第2部

 

 

 

 

DutchMarchantShipsSesaWatchBooksの17世紀のDutch Merchant Ship

 

 

 

The Trafalgar Companion綺麗なカラのイラストは、

Mark adkin著
AurumPress出版

The Trafalgar Companion

 

Seamanship in the Age of SailSeamanship in the Age of Sail: An Account of Shiphandling of the Sailing Man-O-War, 1600-1860

Halrand著