帆船模型洋書の紹介
新シリーズです。
帆船模型を作る際に資料も必要ですが、どうしも洋書に頼らざるを得ないところがあります。
私の蔵書の中で、これは良いというものをご紹介します。
Historic Ship Models
by Wolfram zu Modfeld
352ページ
ISBN0-8069-5733-6
1989年Sterling出版社
洋書を1冊というなら、この本がお勧めです。
帆船知識の本ではなく、純粋に模型作りのための本です。
18世紀の英国だけでなく、16世紀~19世紀まで、フランス、オランダ、スペイン等々で、幅広く網羅しています。
内容も、図面の見方、模型の種類、木材、船体、フレーム構造、大砲、ランタン、錨、格子、外輪、スクリュー、マスト、ヤード、滑車、セール、リギング、旗まで帆船模型製作に必要な事項を全て網羅しており、しかも大変わかりやすい精密な図がほとんどすべてのページを埋めています。
基本的な構成は、左ページが解説、右ページが図です。模型製作には英語が読めなくても十分役に立ちます。是非揃えたい1冊です。
私は2000年に18ドル+送料8ドルで入手しましたが、現在は、ただ、困ったことに、英語版は、品切れで、古書ならアマゾンJPで入手できますが、4362円と高めです。
実は、この本は、ドイツ語でかかれた本の英訳です。
原書は、Historische Schiffsmodelle Das Handbuch fur Modellbauer (模型製作者のための歴史的船舶模型ハンドブック)です。英訳版はペーパーバックですが、こちらはちゃんとしたハードカバーです。アマゾンJPに在庫があって2174円で新刊が入手できます。
文字は読まないよという方こちらでも良いかと思います。
384ページで若干多いです。構造模型のアドミラル・モデル部分が英訳版では割愛されているためです。
私は両方持っています。両方あると独英のビジュアル辞典として使えます。オランダ船関係の書籍はドイツ語が多いのですが、帆船書籍のドイツ語は難解です。デッキの名称ひとつとっても独和大辞典では訳せないですが、両方の本を見比べると、細部の名称までドイツ語→英語に訳せ大変便利です。
このドイツ語版は、アマゾン・ドイツでルックインサイドができますので、是非ご覧になられてはと思います。
次の書籍紹介もご期待下さい。
五十嵐会員 著