帆船模型 ビーグル HMS BEAGLE (scale 1/55)の、スクラッチビルドによる製作日誌
第16回は、船体付属物作業の10回目です。
船体付属物作業、今回は「その他装備品」です。
アナトミーの、HMS BEAGLE の資料には、右上図の
2種類のコンパスイラストが掲載されています。
左図は、後部甲板上に設置されます。
右図は、後部甲板下に設置されます。
このイラストを基本に2種類のコンパスを製作しました。
吉村 製作
コンパスの製作
甲板上コンパスのテーブル部は、φ10mm のマホガニーを半球に整形し、0.2mm×1.0mm の真鍮帯板を鉢巻状に巻き付けました。
上部には、φ0.5mm の真鍮線を差し込み、#90番の黒糸を結びました。
スタンド部は、φ6mm のマホガニー丸棒を、木工旋盤で整形しました。
台座は、2.0mm×10mm のマホガニーを加工し、黒塗装をしました。
甲板上コンパス写真
甲板下コンパスのテーブル部は、φ10mm のマホガニーを半球に整形し、0.3mm の真鍮板を加工して固定しました。
上部には、φ0.5mm の真鍮釘を差し込みました。
甲板下コンパス写真
スタンド部は、φ6mm のマホガニー丸棒を、木工旋盤で整形しました。
台座は、上記コンパスと同等に加工しました。
コンパスの船体取付
テーブルには方位磁石の模写を、OHPフィルムにプリントした物を接着し、各部材の接続には、φ0.5mm の真鍮線を差し込んでいます。
コンパス船体取付写真
各コンパスの甲板への取り付けは、台座のコーナー4箇所にドリルで、φ0.6mm の開孔をしました。
そこに、φ0.6mm の真鍮釘を差し込み、木工ボンドとの併用で固定しました。
真鍮釘は、丸頭を使用しています。
手摺の設置
①中央甲板よりの昇降階段部手摺(2箇所)
②右舷・左舷の防護用手摺(2箇所)
③後部甲板よりの転落防止用手摺(1箇所)
①・②のスタンションは、φ1.2mm 真鍮パイプに、φ0.6mm手芸用9ピンを挿入しました。
手摺材は、極細チェーンを、φ0.5mm Cカンで固定しました。
③のスタンションは、 φ1.2mm 真鍮パイプに、φ0.6mm 丸頭真鍮釘を挿入しました。
手摺材は、2.8mm×1.5mm ユーカリを使用しました。
②
ガンウェイステップの製作
このイラストを基本に製作図を作成しました。
ガンウェイステップの製作は、t=0.6mm のユーカリを、製作図の寸法に加工しました。
3種類の部材を接着後、φ0.5mmの真鍮線を挿入しました。
船体への取り付けは、測定位置に開孔後、設置しました。
製作完了(右写真)
船体取付(左写真)
アナトミーの、HMS BEAGLE の資料には、右図の排水用ポンプステップのイラストが、掲載されています。
製作図をもとに、下部写真のポンプ部材を製作しました。
排水用ポンプの製作②
①サクションパイプは、φ5.0mm のマホガニーを整形しました。
②バンドは、 1.2mm×0.2mm の真鍮帯板を加工しました。
③ブレイキスタンションは、φ2.0mm の真鍮パイプを整形し、上部にブレイキ受台として、2.0mm×0.3mm の真鍮帯板を加工し、粉末銀ロウでロウ付しました。( ② ③もロウ付)
ピストンバー取付部は、1.5mm×0.2mm の真鍮帯板を加工し、φ0.5mm 手芸用9ピンを挿入しました。
⑤ピストンバーは、φ0.8mm 手芸用9ピン加工しました。
⑥排水口は、 φ2.0mm の真鍮パイプを整形しました。
製作完了(上部写真)
船体取付(下部写真)
ケーベルの製作
アナトミーの、HMS BEAGLE の資料には、右舷・左舷に各3箇所のケーベル設置が明示されています。
平面図寸法及び縮尺より寸法を算出し、CADにて製作図を作成しました。
製作は下記手順で実施しました。
①作成した製作図を裁断し、3.0mm×1.2mm ユーカリに貼り付け
③船体取付材を切断後、φ1.5mm 程度の開孔
④部材を組み立て、接着・整形
⑤船体取付用に、φ0.5mm 真鍮線の挿入
フィギュアの製作
アナトミーの、HMS BEAGLE の資料よりフィギュア部をコピーし、t=8mmのツゲ材に貼り付け、彫刻しました。(右写真→)彫刻の身長は約 2cm と小さく、下部をバイスに挟み作業しました。
彫刻後、ホビーペイントで瞳を明示し、ワトコオイルで艶出ししました。
船体スターンポストを研削し、φ0.5mm 真鍮線挿入で、接着しました。
初めての彫刻でしたが、ドッグらしくなったと思います。
彫刻完了写真 船体取付写真
HMS Beagle:Survey Ship Extroadinary (Anatomy of the Ship)
著者 Karl Heinz Marquardt 出版 Conway Maritime
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