帆船模型 ビーグル HMS BEAGLE (scale 1/55)の、スクラッチビルドによる製作日誌第13回は、船体付属物作業の7回目です。
船体付属物作業、今回は「船首・船尾装飾」です。
アナトミーの、HMS BEAGLE の資料には、船首部正面・側面の装飾イラストが掲載されています。
このイラストを基本に作業を進めました。
吉村 製作
ヘッドティンバーの製作①
船首イラスト及び船体製作図より寸法計算し、右図の製作図を作成しました。
5mm×20mm のマホガニーに裁断した製作図を貼り付け、下記手順で製作しました。
1)下部写真のように製作図に合わせ整形
2)先端部の円形装飾部以外サンダー・ヤスリ等で、t=2mm に薄く製材
3)湯煎・アイロン加熱等を施し、スターンポストに合わせ、曲げ加工
ヘッドティンバー上部整形写真 ヘッドティンバー下部整形写真
ヘッドティンバーの製作②
4)端部円形部・曲線部側面の装飾加工
5)船体との区分ため、墨汁にて塗装
6)船首部への安定接着のため、φ0.5mm 真鍮線の挿入
7) 船首部に、瞬間接着剤・木工ボンドで接着
ヘッドティンバー上部材完成 ヘッドティンバー下部材完成
※船体スターンポスト曲面とのチェックを慎重に実施しました。
ガモニングの取付
船首にバウスプリットを挿入した後、ガモニングを施しました。
ガモニングは、#20 番の黒色レース糸を使用しました。
瞬間接着剤を、適時使用しながら作業を進めました。
ガモニング緊張写真
※船体作成時、キールに バウスプリット孔を設置したので、確実に緊張できました。
ヘッドレールの製作①
アナトミーの、HMS BEAGLE 資料のイラストを参照しながら、ヘッドレール下部材を順次加工しました。
横材は、曲線加工が容易な白色系材として、2.0mm 角のヒノキを使用しました。
装飾は以外に容易でしたが、接着時等の汚れによる変色に注意しました。
横材の船首への取付部は、φ0.5mm 真鍮線を挿入しています。
位置決めが容易にできました。
縦材は短寸法であるため、2.5mm×2.0mm のユーカリを使用しました。
縦横の色彩区分が出来、一応満足しています。
ヘッドレールの製作②
アナトミーの、HMS BEAGLE 資料のイラストを参照にしながら、右のヘッドレール上部図を作成しました。
床材は、1.0mm×5mm のユーカリを使用しました。
下部ヘッドレールに側部材厚 t=1.0mm 分を控えて固定しました。
側部材は、 1.0mm×5mm のユーカリを連結して、裁断した加工図を貼り付け、製作しました。
ヘッドレールの製作③
船首に貼り付けたヘッドレールの床材に、バンプキン設置用の溝掘りを施しました。
溝掘りは、カッターナイフ・彫刻刀等を使用しました。
側部材にも、バンプキン用開孔を設置しています。
天端用ヘッドレールは、2mm 角のマホガニーを加工した後、墨汁で塗装しました。
バンプキンは、3mm 角のマホガニーを木工旋盤で円加工しました。
最後にバンプキンを固定し、極細チェーンで連結しました。
※ヒィギュアは、最終に取付予定
船尾部装飾①
アナトミーの、HMS BEAGLE の資料には、船尾部の装飾イラストが掲載されています。
本船には他の帆船模型と異なり、見栄えする装飾はありません。
スターン・カウンターの外周及び、スターン中央に、溝掘りした 1mm ヒノキ角材による装飾を施しました。
装飾用ヒノキ角材は、墨汁による塗装を船尾への貼り付け前に行いました。
スターン下部の両コーナーに、円形材による装飾材を取り付けました。
船尾部装飾②
船尾側面には、ギャラリー用格子が設置されています。
この部分は、1.0mm×2.0mm のヒノキ平板を、0.5mm 程度に万力でプレスした後、溝切り装飾を施した部材を使用しました。
格子用部材は、船体接着前に墨汁塗装を行っています。
船尾部装飾写真
船尾側部装飾写真
出典元
HMS Beagle:Survey Ship Extroadinary (Anatomy of the Ship)
著者 Karl Heinz Marquardt 出版 Conway Maritime
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