帆船模型 ビーグル HMS BEAGLE (scale 1/55)の、スクラッチビルドによる製作日誌 第10回は、船体付属物作業の4回目です。
船体付属物作業、今回は「甲板上ハウス・ハッチ・階段・排水ドレーン」です。
甲板上ハウス・階段製作図
最初にアナトミーの、HMS BEAGLE の資料に基づき、製作図を作成しました。
吉村 製作
甲板上ハウスのイラスト
※製作図の寸法は、平面図・断面図・縦断図と製作縮尺を元に計算で、算出しました。
スカイライト・船食堂ルームの製作
壁面は、 1.0mm×5mm のマホガニーを基本使用して、幅調整した部材を、裁断した製作図に糊付けし加工しました。
4面完了後、窓材として、雲母原石を作業可能な薄さに剥離し、長方形に切断して、瞬間接着剤で貼り付けました。
窓格子は 0.4mm 真鍮棒を、[ の字に加工後取付しました。 スカイライト製作写真
基礎部は、 1.5mm×8mm のマホガニーを、幅調整して加工しました。
屋根は、 1.0mm×5mm のマホガニーを、曲面加工しました。
船員食堂ルーム製作写真
船室出入り口の製作
基本的にスカイライト等と同様に、製作を進行しました。
また高部は、ハッチ構造になっているため、ヒンジで取り付けしました。
船室出入り口製作写真
ヒンジは、0.2mm×1.5mm の真鍮帯板を加工し、φ0.4mm の真鍮線で固定しました。
屋根材と加工ヒンジの取り付けは、φ0.5mm の真鍮線を釘替わりにし、瞬間接着剤で固定しています。
説明が後になりましたが、スカイライト・船員食堂ルームとも、壁面と基礎部の四隅は、45度に整形し木工ボンドで接着しました。
甲板ハッチの製作①
アナトミーの、HMS BEAGLE の資料には、イラストが掲載されています。
船体平面図より製作寸法を決定し、2種類のハッチを製作しました。
外部は、 1.5mm×8mm のマホガニーを使用し、蓋部等は、 1.0mm×5mm のマホガニーを基本に加工しました。
甲板ハッチの取付イラスト図
ヒンジは、0.2mm×1.5mm 真鍮帯板の先端部をパイプ状に丸め加工し、φ0.4mm の軸受け材に固定しています。
甲板ハッチの製作②
蓋材とヒンジの取り付けは、φ0.5mm の真鍮線を釘替わりにし、瞬間接着剤で固定しました。
中央部ハッチ製作写真
持ち手は、φ0.4mm の真鍮線をリング加工し、U字状の細線で固定しています。
(鉄道模型の、タテ型割ピン 0.4φ ~ 0.5φ 用を使用)
船首部ハッチ製作写真
階段の製作
甲板上には下記の、3種類・6箇所の階段が設置されています。
②中央甲板部のガンウェイ用階段
③中央甲板から船尾甲板への昇降用階段
階段の側面材は、 1.0mm×5mm のマホガニーを使用しました。
ステップ材は厚さを、0.6mm に旋盤加工して製作しました。 船首部階段写真
ガンウェイ階段写真 船尾部階段写真
甲板排水ドレーンの設置
中央甲板には、左舷・右舷のウォーターウェイに、船外排水用のドレーンを各舷に 5箇所づつ設置しました。
材料は、2.0mm×2.0mm の真鍮角パイプを使用しました。
φ2.0mm の開孔後、角パイプで少しづつ切削していき、挿入しました。
船外側 船内側
出典元
HMS Beagle:Survey Ship Extroadinary (Anatomy of the Ship)
著者 Karl Heinz Marquardt 出版 Conway Maritime