製作日誌 HALFMOON#5

HALF・MOONハーフ・ムーンの5回目です
(5月13日投稿の#4の続編です)
今回は、チャンネルやシュラウドやステイの艤装です。

<今回から写真をクリックすると拡大します。>
<投稿が増えたので、<続きを読む>を設定し見やすくしました。>

ますチャンネルも砲門を追加したので、現物合せで製HalfMoonV5 01作しました。
船体にマスキングテープを貼り付けて、マスト上部からロープを引っ張りチェーンプレートの角度、長さを設定し印を付け

デッドアイ取り付け完了。
キットでは、チェーンプレートは銅線を巻いて作るようになっていたが
見栄えが悪い為、真鍮棒を黒染して製作しました。HalfMoonV5 02

 

 

 

※黒染めは、別の機会に詳しく説明しますが、サンポールなどで酸洗浄ののち、希釈した黒染め液に数分付け、真鍮を黒く染めるものです。

次から帆船模型の心臓部になるリギング作業にはいります。
帆船模型の出来を左右する為、慎重な作業に取り組みます。

残念ながらキットには茶色のロープが3種類しか入っていません。
少なくともサイズ別にステイ用に黒いロープ5種類位、動索用に茶色ロープ5種類位、
黒色・茶色のミシン糸数種類を事前準備しておく必要があります。
このロープはホームセンター等では販売しておらず、帆船模型専門店で購入するしかないと思います。
<豆知識>
スタンディングリギング(静索)
ステイ、シュラウド、バックステイ等マストを支えているロープの総称。
通常動かすことがない為「静索」といい、ロープを保護する為に
タールを塗ってあるので黒い色をしている。
模型では黒色のロープを使用します。
ランニングリギング(動索)
ヤードや帆を操作する為のロープの総称。
一般に滑車の中を通過しており、絶えず動かすロープの為
タールは塗っていない。
模型では茶色のロープを使用します。

サービング
ステーの上部、シュラウドの上部や船首よりのシュラウドのロープの上に巻いてある細いロープ。
湿気を防ぐ為と、帆が当たっての損傷を防ぐ為です。
見た目ほとんど解らず通常は省略ですが、作品展出品という大きな目標がある為、省略せずに頑張ります。

HalfMoonV5 03
写真のような道具を自作(市販されていない為)
右のハンドルを回すことにより、80番~90番のミシン糸をロープに巻きつけていく。この時、水で薄めた木工ボンドを塗ると後で緩まなくなります。

シュラウドを取り付けた状態。HalfMoonV5 04
デッドアイの間隔が同間隔になるよう注意する。
この時点では仮締めの状態。
写真では解りずらいですが一番先頭のシュラウドのみサービングを施してあります。

HalfMoonV5 05
フォア・メイン・ミズンのロワーマスト全てにシュラウド・ステーの取り付け完了。
この時点でマストの前後・左右の傾きに注意しながら本締めをします。

ラットライン取り付けHalfMoonV5 06作業
パソコンでラインを引いた表を作ると結び目がよく見えて作業が楽になります。
間隔は縮尺にあわせて計算します。
参考までに海王丸見学の際、実測すると35cmありました。
50番のミシン糸を使用しています。
HalfMoonV5 07
フォアマスト・メインマストのラットラインを張り終えた状態。
遠くからは見えない位細いラインです。
ピンと張らずに少したるむ位のほうが見栄えが良いと思います。
結び目には水で薄めた木工ボンドを塗っておきます。

HalfMoonV5 08 同様にトップマストにもシュラウドを取り付けます。
ステー・バックステーは先輩から借りたコーレル社の図面を参考にして、ウッディージョーの図面とは大きく変えています。
これでスタンディングリギングはほぼ完了です。
少し帆船らしくなってきました。
<図面を変えた時の注意点をスッカリ忘れていました・・・・>

#6へ続く。次回からはヤードの作業です。