例会で出た素朴な疑問にお答えする帆船についての豆知識のコーナーです。
今回の質問は?
Q グレーチングのハッチ・コーミングの継ぎ方です。
今回の質問は?
Q グレーチングのハッチ・コーミングの継ぎ方です。
A
もちろん白井先生の著書のとおりです
海外の構造模型や書籍等でもそういつ継ぎ方がほとんどです。
ただ、若干のバリエーションがあるようです。
Cが45度で継いでいる例となります。
ただ、基本は白井先生の著書のとおりであることは間違いないようです。
第4回でも説明しましたが、
基本的にはハッチの枠(コーミング)にグレーチング(格子)の入る溝、更に、その上に蓋の板を乗せる溝または、キャンバス(布)で覆うための環等がついています。
雨天時に水が入らないように蓋ができるとともに、枠(コーミング)が小高くなって防波堤になって雨の進入を防いでいます。
英国艦だと20,30cm以上もありかなり高いです。
ただ、オランダ船でが事情が異なります。
基本的にハッチ枠(コーミング)は低いです。
英蘭戦争で有名なルイテル提督の旗艦De7Provincien(多分キットはありません)の図面を見ていると、以下のように
なんと、枠がありません。
ビームとバインディング・ストレーキに直接グレーチングの入る溝が切られているものです。
他にもH.Winter著のDer Hollandishche Zweidecker von 1600/70(オランダの二層戦艦)にも写真があります。
これを模型で表現されている例をまだ見たことはありません。
キットがないので、スクラッチとなりますが、製作例はありますが、グレーチングは枠ありで製作されているようです。
図面自体が種々ありますので・・・・
それにしても枠の無いグレーチングは製作者泣かせです。
凹は横材にのみ刻み、縦材は薄い単なる板で一切溝は掘られていません。
今回はこの辺で、また次回をお楽しみに(^^)/