入門者用製作日誌 レディ・ネルソン #7

入門者用製作日誌の第7回目です。Nelson07 013

今回は、リギング(帆艤装)で完成です。
完成写真集を最後につけています。

入門者用製作日誌 レディ・ネルソン #7
入門用の製作日誌の第7回目です。
今回はセール(帆)を張ります。このキットはセール無しですが、アップグレードとしてセールを張ります。
セールを張ると船の存在感がグッと増します。船が大きく立派に見えます。

セール図面は、類似する帆船を参考にします。

マスト、ヤード、ムーブ、ガフ、バウスピリットの桁類はキット通りに製作します。

今回は、
1.ザ・ロープ等の同好会に紹介された「レディーネルソン」を比較する。 4隻あります。
2.同種の「アラート」1/64 作品を参考にし、ピックアップすることで対処する。

同年代(1798年と1777年)、同国(英国)、同じ船種(カッター)なので帆艤装もおおむね同一と考えられます。

関連してビレーピンなどを追加する事になります。
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キットのままだと、セール艤装するにはビレーピン等索を止める箇所が不足します。

Nelson_07 011.船首部にビレーピン6本を追加する。
ジブセール、フォアーセール、トップセールヤードブレース、トップセールボーライン等の為に追加してみます。
大幅に改造するのは避けて、邪道だけど写真の様にハイフレールを追加で艤装します。
ヤード4本にセールは3枚

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フォアーセール  ジブセール
バウスピリットの先端部

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ザ ロープ オーサカの34回作品展に出展したイギリスのカッター「アラート」と類似していますので参考にしています。
「レディーネルソン」のキットにセールを張る事にしました。

Nelson_07 07図面の赤線枠のセール(コース(大横帆)、トップ(中檣帆)、トゲンスル(上檣帆)、ガフ(斜桁帆))を追加して進める事にしました。
セールを張る事で、リギングに於けるロープ類の機能を理解する事が、以降の模型製作に役立つものと考えています。

1本マストのセール艤装には、第1回目にも紹介した書籍が参考となります。
Rigging Period : Fore-and-Aft Craft
殆ど全頁絵なので、英語が読めなくても十分参考になります。

Nelson_07 08紙で製作したセールをヤードに取付けたイメージの写真です。

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Nelson_07 11スタートはセール生地を切断し、薄いのり貼りをして鏡に貼付けています。


Nelson_07 12ミシン縫いの線を水性チャコペン(後で簡単に消えます)で表示し、セールにミシン掛けをします。4辺or3辺を袋縫い加工します。


Nelson_07 14両面接着テープを使用して、真鍮棒0.5φが通せる様にします。その上で、ボルトロープ(帆の縁索)を取付ます。手間の掛る作業ですが根気よく進めましょう。

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Nelson_07 03セールへのボルトロープ(帆の縁索)、イアリング等の加工が終われば、ヤード(帆桁)への取付になります。


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Nelson_07 18クリングル(帆の縁索(ボルトロープ)上の環)は瞬間接着剤で固めます。

 

 


Nelson_07 1990番のミシン糸で縫いつけ、仕上がれば瞬間接着剤で固め余分の部分を切り落とします。

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Nelson_07 21マストは本体に接着しません。
差し込むだけです。

シュラウド、スティー(支索)、バックスティーで左右、前後のバランスを見ながら締上げる事になります。


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画面では、見ずらいですが、サービング加工もあらかじめ済ませ、木製リング、クリート等も予め取付けておきます。
マストを立ててからロープを張ったり滑車をつけるのは、難しい個所が多くなりますので、マストに必要なロープ類を予め取付ながら進める事になります。
Nelson_07 23トップセール、コースにクリングル等を付け、ボーラインの取付を進めます。
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セールの組立順序
0.大砲の取付(リギングした後では、索が邪魔で取り付けにくくなったり、作業中に索を切ってしまします。切れると修復は困難を極めます)
1.マストとスパンカー()を繋ぐ木製リングとの取付が最初
Nelson_07 252.次いでシュラウドのデットアイをラニヤードで締め付ける。左右のバランスを取りながら慎重に行います。
3.その上でラットラインを編み上げます。50番のミシン糸ある程度余裕のある形にします。ピント張るとシュラウドが内側に引っ張られて、拙いものになります。

4.左右のバランスの次は、前後をスティー、バックスティーで締上げます。


5.バウスプリットを取付けて、フォーアセールとガフを取付た状Nelson_07 26態。フォーアセールはスティーにリングを介して取付けています。ガフは上部のブロック、下部をフックを通して取付けています。

6.残されたセール、ギャランセール、トップセール、コースを取付ける事になりますが、運搬の都合で未取付で、例会時に説明したいと思います。
7.全てのロープの先端をビレーピン、クリート、ビット等に括り付ける事になります。狭い空間での作業となりますので、専用の工具を駆使して作業を進めます。輪っかを造ってビレーピンなどに乗せる、簡便方法を薦めるものも有りますが、ロープのテンション等の手直しするケースが生ずる場合を考えて、私の場合実船の様な方法で進める事にしています。
Nelson_07 278.マスト、セールからの各種のロープの括り先を決める際、ロープが交錯しない様、ビレーピンへ導く事にします。マストが後方へ傾斜していますので、現物で確認しながら進めます。まとめた結果、別紙の様に進めました。

Nelson_07 289.風が左後方から吹いているとイメージして、ヤードのトリムを配慮しました。ロープの交錯など確認出来たら、ビレーピンにロープをに括る事になりますが、絡げるロープには、木工ボンドを薄め筆などで塗布し、ビレーピンに巻き付け、成形します。
形状が格好良く出来たら、ドライヤーで乾燥を促し完成させます。


Nelson_07 29右のロープ6本をビレーピンに絡げた状態です。狭い空間での作業になりますが、根気よく取組んで進めます。
反省点 ピンレールのビレーピン穴の穴間隔が狭く、ロープを絡げると間隔が狭く窮屈にNelson_07 30

なっています。
ピンレールの長さはそのままで穴数を減らす必要あり。

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船首部のロープの括り


Nelson_07 32 船尾部のロープの括り


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